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徹底的に極上仕上の車両を創る 【作業編 その2】

 
フチと言うフチの全てが汚れてくる。

ワックスの拭き残しや水垢で

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平面だけに神経は行きがちとなるが

本当に大切なのは、フチ

遠目から見ても

この車のデザイナーが意図したラインとは別物のラインとなって見えてしまう。

ラインがボケてにじんで見える。



面倒で時間ばかりが費やされる作業ではあるが

非常に大切な作業です。

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ミラーの付け根

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同じ角度で撮れてなくてごめんなさい。

でも、見比べてみてください。

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一見すると綺麗そうに見える状態ですが

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近寄ってみると

アルミモールと窓枠の間には、シッカリと黒ずみが見える

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その汚れを取り除く事で

ラインの引き締まりが生まれる。



本来あった姿を取り戻す事になる。

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このような黒ずみは

ワックスがフチに入り込んだまま放置されていたり

水垢が原因ですが

取り除く作業は、薄いヘラと割り箸(竹箸の先端を薄く平にしたもの)で

柔らかい布と超微粒子のコンパウンドで

汚れを取り除きながら仕上ててゆかねばならない。




粗いコンパウンドや洗浄力の強い(エンジンルーム洗浄用の洗剤)では

塗装を傷つけたり、荒れさせる原因となる。



そうなると磨けない部分である為手に負えない事となる。

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サッコパネルのフチがこの様に汚れている

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接写しすぎてどこの部分か判らないでしょうが

コレ サンルーフをチルトアップさせた状態です。

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これがあるべき姿。


写真に写してしまえばそれまでだが

後方の汚れを取るためチルトアップして

右半分の作業を終えて

左に回って台にのり(178cmの身長でも届かない)

そして、後方にスライドさせ

左半分、そして右半分



たった1枚のサンルーフのフチに

1時間近く要するのです。


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ココも ドアを開けた時に気になる箇所です。

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乗り降りする時に

一瞬ですが人間の目は捉えているのです。


新車の美しさは、こんなところが汚れていないから、、、

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今回は徹底的に極上に仕上るという企画

費用対効果

利益追求はナシ。。。




20年間の汚れを根こそぎ取る。




見えない部分まで手を掛ける。



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サイドシルプレートも取り外して

その下、そして更にしたのライン(窪み)まで洗浄


後々、汚れが出てこないように


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以前は自分でフーエルリッド(給油口)を開いてみる事など無かったが

最近はセルフスタンドを利用する方も多いはず



すると気になる

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これでいかがでしょうか?



しかし、ガソリンスタンドさん

もう少し考えてよ!

必要でもない水抜剤を添加して

お金を取った上に

剥がしづらいシール間で貼るとは・・・



その点、オイルメーカーのシールはキチンとはがせる。

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トランクの雰囲気はこんなところで大きく変化します。

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違い判ると思いますが・・・

判らなければ、ネスカフェのCMには出られません。

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求めるのは この仕上がり

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今回はリアのドアノブは取り外して作業

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取り外す事で

より質の高い作業が出来れば、取り外す事はいとわない




しかし、脱着にリスクが生じる場合

よくよく考えてから行なわなければならない。



本末転倒になってしまっては 元も子も無い。

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≪オーナー様から頂戴いたしましたメールをご紹介≫


首都高速湾岸線での帰路、

光輝くスリーポインテット・スターと春の太陽を心地よく反射するボンネットを楽しみながら、

オートパイロットを95km/hセットしゆったりとした巡航で横浜まで帰還しました。


家に戻りじっくりと眺め、鏡面の美しさに惚れ惚れとしました。

前面のグリルとヘッドライトに輝きが出たことで、顔つきがハッキリし新車の時に若返ったようです。

また横も(私は横からのスタイルが堂々としていて気に入っているのですが)

モールの輝きとスモークシルバーの光沢と相まって、上質の貴金属のような質感が出たようです。

これだけ新車同様に輝きが出ると、改めてこの車の飽きの来ないデザインに関心しました。

この車のデビューは79年ですから、それから数年前にデザインが始まったということは35年位前と考えると驚きです。(ヨーロッパの深さでしょうか) 

この車には現役バリバリではないが、嘗ての輝きを失わない、

また決して現役選手には出せない円熟した技を持つ”師匠”のような風格を感じます。




車のことは何も分からない妻と娘達も流石にびっくりし、

思わず今晩はドライブを兼ね家族で食事に出かけました。




早速本日のブログを拝見させていただきました。確かに202は液体のワックスを使っていますが、

父親はxx十年も前より固形ワックスを使い続けていましたが、126も同様に固形ワックスでした。

サッコパネルのタールは、この車が父親の移動オフィスとして京浜地区の工場街を駆け巡り生活を支えてくれた名残だと思います。

考えてみると、この車の歴史の中にはバブルの崩壊があり

あの厳しい時にも売り飛ばされずに今でも車庫に収まっていられるのも、

この車がトラックの間に挟まれながら埃まみれで頑張ったからかなぁ、、などと思ってしまいました。

奇麗にしていただい事を父も喜んでいることと思います。







喜んでいただけた事で作業をした私も嬉しくなるメールでした。

たった1台の車ですが

その1台がいろんな記憶を蘇らせてくれる。



そして、大切にしたいと お考え頂ければ

カーディテイラーとして最高の仕事が出来たのかと思う私です。







徹底的に極上仕上の車両を創る 【作業編 その3】 に続く












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田村 隆司

Author:田村 隆司
東京の江戸川区にある
車みがきのプロショップ 
Grade-UPの店主の
作業とドライブと諸々の
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